10月8日、財団法人滋賀県産業支援プラザ様主催の「アントレプレナー養成講座」で’、「創業の心構え」と題してお話させていただきました。
独立開業したい思いを持ちつつ悩んでおられる方、一歩踏み出したものの、たちまち困難が続いている方。そんな方があれば、飛んで行って話したい思いでいっぱいです。かつてのわたしもそうでしたから。
わたしの場合は子どもが生まれたことがきっかけでした。思えば遅いスタートです。周りは出産後すぐの女性に何が出来るのかと思ったことでしょう。でもわたしは決めていました。「生涯現役」を貫こうと。ならば創業しかないわけです。
はじめは自宅でワープロ教室を開き、生徒一人からスタートしました。これからの時代、コンピューターを使えることが仕事をする上で不可欠になってくると考えたからです。大当たりで、口コミで生徒数はどんどん増えました。この時の経験が今につながっています。IT活用は企業経営では不可欠ですよね。
大手の参入で徐々に苦しくなりました。創業者の孤独と不安を痛感した時期です。つらかったですね。しかし悩んだところで解決しない、どうせ仕事がないならと開き直って、地域の活動や、琵琶湖の美化活動などに参加し、自分から何でも引き受けました。するとどうでしょう、そのつながりから、少しずつ仕事の話をいただくようになったのです。仕事とはこのようにして、人のつながりから生まれるのだと気づきました。
今でも時間が許す限り環境保全活動や地域活性化の取り組みに参加しています。創業者は、そのまちにとって必要とされる存在でなければならないと思います。まちが豊かになることで、わたしたちの仕事が生まれるのですから。
創業者はあなた自身が資本です。いい仕事をするためには、自分を高めるしかありません。ほんとうに厳しい世界です。しかし、だからこそ人のつながりの大切さに気づくことが出来るのです。大丈夫、どうか自ら動いてください。きっと応えてくれる方があります。かつてのわたしがそうだったように。
講演後、参加者の方々と懇談。みなさん熱い思いをもっていらっしゃる、将来が楽しみな方ばかりです。悩みがちょっと晴れたかな? わたしも初心を思い出し、いいひとときを過ごさせていただきました。
これからも創業で悩んでおられる方の力になりたいと思っています。どうぞお気軽にお声かけ下さい。 黄瀬紀美子 拝